子どものやる気を引き出す! 親のアプローチ

更新日時:2014年09月09日

☆ 子どもの行動から心を読む ☆
 親が子どもの心の中を覗くことができたらどんなに子育てが楽でしょう。そして、良好な親子関係が築けそうです。しかし、残念ながら親が子どもの心の中を直接、覗くことはできません。
 しかし、子どもの行動をよくよく観察していると、子どもの心の中を
察することができます。子どもの行動の背後には、一貫したストーリーがあるからです。
 「なんで子どもがこんな行動するのだろう」と問い、考えるのは、心の中を直接、覗こうとする姿勢なのです。
 例えば、親が発した「勉強しなさい!」に対して、「うるさい」「うざい」なんて言ってきたとしましょう。「なんで、こんなことを言うようになっちゃったのかしら」と悩むのではなく、「勉強しなさい!」に対して、反抗的な言葉を返すこと(行動)で子どもが達成できること、得られることが何かを考えるのです。
 「自分にいちいち口出すな!」というメッセージを送り、親の口出しを止めようとするのです。このような行動は、結局、子どもが「1人の人
間に認めてほしい」、または、「自分の方が力を持っている」ことを親
に印象づけようとしているのだ、という心理(気持ち)を察することが
できるのです。
 もし、子どもの行動から子どもの心理を理解できないで、子どもの反抗に対して、親の口出しが減るとしたら、子どもにとって、成功です。
次に何か親が言って来れば、同じ手を使うことになるでしょう。
 「うちの子、反抗的な態度ばかり取るのよ!」という親の子は、反抗することで、親の口封じに成功し続けているのです。結果的に子どもが親と対等もしくは優位な立場を得られるわけです。
 子ども心理(気持ち)を察することができれば、「そう。あなたは、もう自分は子どもじゃない。自分のことは自分で決めて行動すると思っているのね」
 そして、それでも、親として納得できないことがあれば、「お母さんは、~してほしいの!」、「お母さんは、〇〇だと思うのよ!」とIメッセージで伝えば、子どもの意に即した形で親の気持ちや意見を子どもに伝えることができるのです。
 まず、大切なことは、子どもの行動を理解できないものと捉えず、行動から子どもの心理(気持ち)を察するように心掛けることです。
 夏休みが終わり、子どもが変わる(成長する)時期です。しっかりと
子どもの行動を観察しましょう。

☆ 親の意見として伝えよう! ☆
親:「何でテストがこんなに悪いの?」
子:「だって難しかったんだもん。」
親:「何が難しいの!?授業でやったことがテストに出ているのに、できないのは、あなたが勉強していない証拠よ!」
子:「ちゃんと勉強したよ!」
親:「勉強したのにこの点数ということはどういうこと!?」
子:「だから難しかったって言っているだろう。」
親:「全くあなたは、いつも訳ばかりなんだから!」
 この会話を読んで皆さんはどう感じますか。親として、この位のことは言いたくなると共感されますかね。一見普通の会話のようで、実は会話になっていないことにお気づきでしょうか。
 上の親と子の発言の中で、主観的な部分を探してみてください。ほとんどの発言が親あるいは子どもの主観であることにお気づきでしょうか。
 例えば、「なんでテストがこんなに悪いの?」では、「こんなに悪い」は何を基準に親はそう感じたのでしょうか。親独自の基準と比較していることに気づくと思います。
 子どもの「だって難しかったんだもん」という発言も、何を基準に難しいと感じたのでしょうか?おそらく、子どもがテストで思ったほど自信を持って解けなかったから難しいと感じたのでしょう。他の生徒はそうは感じていないかもしれません。
 このように見ていくと、よくある親子の会話は、それぞれの思い込みで発言し合っていることが多いのです。思い込みが親と子で違えば、本当の意味での会話は成り立ちません。
 このような会話の表現を事実表現ということにします。自分の主観(基準)で発言しているにも拘わらず、客観的な基準で発言しているのが事実表現です。
そこで、
親:「このテストの結果、お母さんは悪いと思うのだけれどあなたはどう感じているの?」
子:「確かに悪いと思うよ。解いている時にも難しいと感じたし・・。」
親:「あなたも悪いと感じているのね。これは、勉強しなかったことが原因じゃないかと思うのだけれど・・・。」
子:「自分ではちゃんとやったつもりだったけど、やっぱり結果をみると勉強が足りなかったのかもしれないなぁ。」
親:「勉強が足りなかった、と反省もしているのね。」
子:「そうなんだ。テストの解き直しをして、どんな勉強が足りないのか確認してみようと思っているんだ。」
親:「それはいいわね。次のテストでは、あなたの頑張りが良い結果につながることを期待しているわ。」

 先ほどの会話と比べると雰囲気がずいぶん和んでいる感じがしませんか。
 相手の話を受け止めた上で、自分の考えとして発言しているので、感情的にならないスムーズな会話になったのです。
 後者の表現を、前者の事実表現に対して、意見表現と言います。「私の考えでは・・・」「私の意見では・・・」という表現です。
 あくまでも意見として伝えているだけなので、相手を不愉快にすることなく、つまり感情的にならずに意見交換できる表現方法です。
 私たちの周りには、客観的事実のようで実は自分だけの思い込み(主観)ということが沢山あります。互いに建設的な会話ができるよう意見表現でお子さんに話しかけてみてください。意見表現で会話が変わります。
 そして、親子の人間関係がより信頼に基づく関係に変わるのです。