子どものやる気を引き出す! 親のアプローチ

更新日時:2016年10月31日

恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

 

☆ やる気の素を考える! ☆ 

 

◇皆さんは、人間の「やる気の素」は何だと思いますか。「やる気」と言えば、まず心が動くことが大切です。心の中に「やる気の素」がありそうですよね。そうなのです。実は、人間の「やる気の素」は、セルフ・エスティーム(自己重要感・自己有能感・自尊感情)というものが、高いかどうかなのです。

 

◇このセルフ・エスティームが高いか、低いかで「やる気」の力が違っ

てくるのです。このセルフ・エスティームが、まずは、「やる気の素」=原動力なのですが、今回は、違う側面から、「やる気」を説明します。

よくいろいろなところに出てくる「やる気」の公式を説明します。

 

 「やる気=価値×期待」

 

※価値とは、そのことをやる価値があるのかということです。やりがいと言ってもいいかもしれません。

※期待とは、そのことができるのか、やるスキルはあるのかということです。

 

◇子どものやる気を高めたいと思えば、子どものセルフ・エスティームを高めるために、子どもの当たり前に出来ている点=良い点を認め、その良い点を伸ばしていくことです。このことを前提にして、先の公式に沿ってやる気を考えてみると次のようなアプローチが良いのではないでしょうか。

 

◇まず、「やる気」の構成要素である価値を高めることです。そのために、子どもにやることが面白いこと、楽しいことを知ってもらう。そして、やることを通して、自分が成長していくことを実感させることです。

 

◇何かをすることで、自分が他人から感謝されたり、尊敬されたりする経験を積ませることです。何かをやることが、価値あることなのだという実感があれば、子どもは自主的にやるようになります。

 

◇次に、期待ですが、小さなステップを踏んで、達成感を味あわせて、自分には何かをやる能力があるのだと実感させること。やるためのスキルを習得させること。自分には、何かができるのだと言う期待感を高めることです。この二つに焦点を合わせて、子どもとのコミュニケーションをとることです。

 

お母さん:A君、この世界地図をよ~く見てよ。

A君 :見たよ。それが何か?

お母さん:この大陸は、アフリカ大陸。それではこの大陸は?

A君 :簡単だよ。アメリカ大陸でしょ! お母さん:それでは問題です。この世界地図のすべての大陸は、大昔、一つでした。どういう風にくっついていたんだ?

A君 :そんなの分からないよ。

お母さん:よ~く見てよ。この世界地図をよくよくみて!世界の大陸は、昔は一つだったんだって、発見した人がいるんだから。

A君 :凄いね。その人。それで、その大陸が、一つだったって話は、本当なの?

お母さん:本当よ。凄いでしょ。日常生活の色々なところに不思議なことってあるのよね。そんな不思議な発見を助けてくれるのが、勉強だったりするのよね。

A君 :分かった!だから勉強って大切だって言いたいんでしょ!

 

◇こんな感じで、会話をスタートさせながら、勉強の面白さを伝えてあげてはどうでしょうか。子どもの面白そうなことをどんどん提案していくことも、やる気を引き出すポイントです。ぜひ、勉強をやれやれと正面から言うまえに、勉強の面白さを教えてあげるように考えてください。そうすることが、勉強に対してやる気になっていくことに繋がるのですから。

 

『子どもに勉強の面白さを伝えよう!』

 

 

☆子育ては勉強一辺倒にならない☆  

 

◇読者の皆さんは、もし、今度生まれてくる子どもの特性が選べるとしたら、勉強のできる子どもと約束が守れる子どものどちらを選びますか。

 

◇当然、皆さんは、両方兼ね備えた子どもが良いと思っていると思いますが、果たして、子育てのポイントは、そうなっているでしょうか。理想的には、バランスよく子育てをして、勉強もでき、約束も守れる、そんな子どもが最高ですが、実際は、勉強の出来る子どもになるように、勉強に比重を置いて、子育てをしているのではないでしょうか。

 

◇勉強のためなら、他を犠牲にしてもやらせることが案外あるのではないでしょうか。友だちと遊ぶ約束をして子どもが学校から帰って来ても、「勉強があるでしょ!」と言って、約束を断らせたり、塾に行くために、家族の団欒を我慢したり、暗黙の内に勉強の優先度が高いのではないでしょうか。

 

◇しかし、人間は、勉強だけで一生を食べていけるわけではありません。勉強をするのは、何かを達成するための一つの手段ですから、その他にもしっかり身につけなくてはならないらないことがあります。そのことを封印して、勉強だけをやらせるのは、いろいろな意味でリスクが高いものになってしまいます。そして、その子育ては、バランスの悪い能力形成をしてしまうかもしれません。人間として、重要な基本動作にしっかり関心を持って、子育てをしていくことです。

 

◇挨拶をしっかりする。約束を守る。他人が困っていたら、助ける。弱いものは守る。目上の人を敬う。こういうことを知らない大人にして、学力だけ優秀でも、子どもにとって何も得にはなりません。これからのことは、大きくなってから学べることもありますが、その基礎は、子ども時代に学ぶべきことです。このことを親の責任としてしっかり教えていきましょう。

 

お母さん:お帰り!学校は、どうだった?

A君 :別に。普通。今から遊びに行ってくるから。

お母さん:学校の宿題をやってからにしなさいよ。

A君 :後でやるよ。B雄と約束したんだ。もう待っているし。

お母さん:学校の宿題をしてから行きなさいよ。約束でしょ!

A君 :それは、塾のある時じゃないの!今日は、塾はないじゃん!

 

お母さん:そうじゃないわ。塾があろうとなかろうと学校の宿題をやってから、次のことをするのよ。そう言わなかった?お母さん!

A君 :聞いてないよ。

お母さん:じゃあ、今回だけよ。B雄君が持ってるなら、しっかり約束守らなきゃね。ただし、今日、お母さんとも約束したわよ。学校の宿題をしてから遊びに行くこと。約束よ。分かった!それと、帰ってきたら、宿題やりなさいよ。

A君 :分かったよ。行ってきまーす!

 

『子育ては勉強一辺倒にならない!』

 

 

☆ 子どもの話を一杯聴こう! ☆  

 

◇話を聴くことは、実は話をすること以上に重要な側面があります。話を上手く聴けるようになれば、それだけで随分と違った人間関係が構築できる場合もあるのです。親子関係も同じで、子どもの話を親がしっかり聴いてあげるだけで、今までと違った関係性が生まれるはずです。

 

◇子どもの話を聴くことで、子どものセルフ・エスティーム(自己重要感・自己有能感)が向上するのです。自分の話しを聴いてくれるということは、子どもにとってみれば、それだけで親は自分のことを大切に思ってくれていると思えるからです。

 

お母さん:最近、学校どうなの?

A君:学校どうなのって?…別に。

お母さん:たとえば、勉強が難しくなってきたよとか、変な友だちがいて、めんどくさいよとか、色々あるじゃない。

A君:別に何もないけど。まあ、数学の先生がちょっとね。

お母さん:数学の先生に何かあるんだ?

A君:大したことじゃないよ。ただ、ちょっと僕と合わないだけ。

お母さん:そう。先生と合わないんじゃ、数学の授業つらいでしょ?

A君:ちょっとだけだから、そうでもないけど。

お母さん:でも、どういう点で数学の先生と合わないって感じるの?

A君:授業中にちょっと嫌味を言うんだよ。それがカチンとくる。

お母さん:そうなんだ。それは嫌だわ、お母さんも。それじゃあ授業中は、極力目立たないようにしているのね。そんな先生に関わらないように。

A君:そうしているよ。嫌味を言われちゃ、頭に来るからさ。

 

◇話を聴くというのは、こういうことです。子どもの話を聴いて、自分の感想なり意見を言う。そして、子どもの意見を直ぐに否定しない。子どもの気持ちを尊重する。このような態度が、人の話を聴くということです。

 

◇こういう会話が出来るようになると、子どものコミュニケーション環境は、良くなっていきますから、子どものセルフ・エスティームが高まることにつながるのです。一緒にいる時間には、子どもの話をしっかり聴いてみてはいかがでしょうか。

 

『子どもの話を素直に聴こう!』