子どものやる気を引き出す! 親のアプローチ

更新日時:2018年07月03日

恒例となりましたが、マネジメント・ブレイン・アソシエイツ様発行の「子供のやる気を引き出す 親のアプローチ」を転載させて頂きます。

 

保護者の方々にも何かの気づきの一つにして頂ければ、これに勝る幸せはございません。

 

出典:

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ発行

「子供のやる気を引き出す親のアプローチ」

 

 

☆夏休みの計画を子どもと話し合おう!☆

 

◇ちょっと気が早いですが、夏休みの目標の作り方について考えたいと思います。今回は、夏休み前によくお話をする講演内容を書きます。私は、保護者講演の中で、集まっていただいたお母さんやお父さんに、前屈をしてもらうことがあります。

 

中土井:長い話しが続いたので、皆さん立ってください。前屈をしましょう。私なんか、ほらこの通り、全然曲がりません!(笑い)

 

それでは、一番嫌いな食べ物を思い出してください。強くイメージしてください。私は、苦いのでゴーヤが大嫌いです。

 

それでは嫌いなものを足元にイメージして、前屈してください。どうでしたか。全然曲がらないでしょう!

 

それでは次に、一番好きなものをイメージしてください。私はラーメンが大好きです。好きなものを足元にイメージして前屈しましょう!

 

どうでしたか。

 

◇真面目な話が続くとこんな感じで、場をリラックスさせ、お母さんやお父さんに何かをしてもらうようにしています。この前屈では、嫌いなものの時と、好きなものの時では明らかに曲がり具合が違うということを実感してもらってから、次のような話をします。

 

(このメルマガをお読みの皆さんも実際やってみてください。みんな驚くほどの結果になります。心と身体の関係って、驚くほど深くつながっているのです。好きなことをする時は、自然と身体が動くのです。)

 

中土井:それでは、お母さん、お父さんが、お子さんに望む夏休みはどういうものですか。こういう風に夏休みを過ごしてもらいたいというものを資料の中に書き込んでください。

 

◇書き込めた頃を見計らって、数人に指名し、発表していただいてから、この書き込んだことをお子さんに伝えようと思っていましたかと聞いてみます。大概のお母さん、お父さんは、自分で思っていただけだと答えるのです。

 

中土井:夏休みをどう過ごしてほしいかということと、お子さんがどう過ごしたいかは、別物です。思っていることが違うかもしれません。だから、お子さんと話をすることです。まずこの質問をお子さんにしてください。

 

中土井:夏休みに何を一番したいのか?こういう質問をしてください。直ぐに出ないかも知れませんので、気長に待つか、数回に分けて質問をすることです。直ぐに答えを求めないことです。

 

質問に答えが出てきたら、その答えを尊重してください。その次に、9月になったら、あなたはどういう人間になっていたいのか、聞いてください。

 

この質問もすぐに答えが出ないものですから、数回に分けて聞いてください。

 

なかなか出ないものですから、お母さん、お父さんが、「私は、9月になったらあなたがこういう人間になっていて欲しい」ということを伝えてください。

 

中土井:9月になったらどういう自分になっていたいのか、ここを意識させてください。

 

9月の自分がお子さんにイメージさせられたら、次に、そういう自分になるために、夏休みに何をしたいのか、棚卸をしてもらいます。

 

お子さんが数個挙げられれば、次にお母さん、お父さんが、数個挙げてください。そして、その数個上がった中からお子さんに優先順位をつけてもらいます。

 

先に、一番したいことを挙げてもらったので、そのことは優先しましょう。その1つと、残り4つぐらいで優先順位をつけ、5つに絞ってください。この優先順位をつける時は、9月の自分をいつでも思い出しながら、おこなってください。

 

中土井:そして、その優先順位が決まったら、次に夏休みの計画を作ります。子どもは理想主義者が多いので、計画がぎっしり詰まっている場合があります。お母さん、お父さんが、間引きしてあげてください。緩やかな計画にして、子どもに出来そうな感じを与えることです。

 

緩やかならば、1回計画を実行できなくてもそれほど困りません。ぎっしり詰まった計画だと1回出来ないと全部に影響してしまうものなのです。だから、緩やかな計画を作ることです。

 

中土井:最後に計画が出来たら、実行の後押しですが、部分の評価を徹底してください。一日の全体の評価をするのではなくて、一日の計画の中のここが実行されたからOKだねとか、この部分は、非常に頑張っていたのねとか、そういう評価をすることです。

 

出来た、出来ないだけの評価をしないということです。

 

こういう点にも注意をしてもらいたいのですが、たとえば、勉強しているのかと覗いたら、絵を書いていたとします。そうしたら、「絵なんか描いてないで勉強しなさい!」とは言わずに、「上手い!面白い絵だね!」と絵について言及してみてください。

 

また、何回も何回も絵を描いていて、勉強してなければ、絵を優先順位にいつから入れたのか、聞いてみるとよいと思います。

 

人間は、好きなことをやるのです。または、自分で選んだことをやるのです。

 

だから、お子さんは、何を選んだのかを確認しながら、計画の実行を後押ししてあげて欲しいのです。

 

◇こんな話を夏休み前の講演ではよくします。夏休みを無駄に過ごさないためには、子どもに色々と考えてもらうことです。それも夏休み前に。

 

◇7月14日までには、数回の話し合いの機会を持って、お子さんと夏休みの計画を立ててみてください。一回や二回の話し合いで、直ぐに良い計画は出来るわけがないということも忘れないでください。

 

 

☆子どもと離れつつ、子どもを守る!☆

 

◇親と子どもの心理的な距離で、親子のコミュニケーション環境は、大きく変わってくるものです。子どもを自分の分身だとしか思っていない場合は、心理的な距離は非常に近いですし、子どもを一個の独立した人間だと思っている場合は、心理的な距離は、取られています。親が、子どもをどう見ているかで、心理的な距離は変わります。

 

 

◇心理的な距離があまりにも近すぎては、お互い感情的になりすぎて、愛憎感情が大きくなりますし、あまりにも遠いと愛情が伝わり難くなって、愛情確認のための問題行動が多くなってしまうかもしれません。親は、意識して子どもと適切な距離を取るようにしたいものです。

 

 

◇子育てにおける子どもと親の距離は、子どもの成長に合わせて、徐々に拡大していかなくてはなりません。乳児では、親子完全密着ですが、一人で立って歩けるようになった頃から、徐々に親は、物理的にも精神的にも距離をとって、子どもの成長を見守ってやらなくてはならないのです。「子どもと離れつつ、子どもを守る」ように、育てなければならないということです。

 

 

◇たとえば、問題を起こした子どもに対応する時、心理的な距離が近すぎてしまうと、カッとなって冷静さを欠いてしまうことが多いはずです。「子どもは何でこんなことをしたのだろうか?」と冷静に考えられる余裕を持てれば、感情を抑えて対応できるはずです。

 

そういう時に、こんな風に考えてほしいのです。

 

「自分の子どものやらかしたことではなく、他人の子どもがやったこととして、まずは、受止める」ということです。まずは、自分(=親)から、独立した第三者として子どもを見てください。

 

◇日本の教育風土で言えば、母子癒着型の子育てが私たちの底流にあることは、致し方のないことです。ですから、自然と子どもをいつでも自分の側において庇護しようとしてしまいますが、子どもが歩いてどこへでも行ってしまうようになったら、独立した第三者として、離れつつ、守っていくことが子育てなのだと思ってみてください。

 

◇繰り返しますが、自分の子どもが問題行動を起こしたら、他人の子どもが起こした時の対応をまず頭に思い浮かべてみてください。たとえば、子どもが牛乳をこぼしたら、他人の子どもが牛乳をこぼしたように対応してみてください。

 

まず他人の子どもを気遣って(牛乳がかからなかった?)、こぼれた牛乳を拭いて、おかわりを用意する。こんな感じで対応していこうと決めてください。

 

◇実は、こういう対応が、セルフ・エステームを高めることに繋がっていくのです。ぜひ、心理的な距離を意識的に子どもと取るようにしてください。親子のコミュニケーション環境は、驚くほど改善するはずです。